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ウルトラ問題児ビッタ“変貌の予兆”

この物語は、ここ30年でノラ出身のネコを12匹保護し、一緒に生活し、ついに全員を看取った中年男の喜怒哀楽に満ちた日常の回顧録である。

ウルトラ問題児ビッタ“変貌の予兆”

“チビ太”と呼ばれているころのビッタはとにかくかわいかった。

これは今まで我が家には子ネコがいなかったということもあった。過去に海苔子とモモ子が子供を生んでいたけれど、ある程度乳離れした時に、知人の家へと里子にいってしまった。

いわば一番カワイイ時期に我が家から巣立っていったワケである。だから、その一番カワイイ時期の子ネコというのと暮らしたことがなかったのだ。

しかしビッタは、その一番カワイイ時期に我が家にやってきた。

一番カワイイ時期のネコ!もうこのカワイさにやられた!!

正直いって、ビッタはそんなに美形のネコではなかった。

チビ太時代には、いっつも鼻の穴の周りに鼻クソをほんの少しだけ付着させていた。気付いたら濡れたティッシュとかでキレイにしてあげていたのだが、2〜3日すると、かならず付着させていた。あの頃は鼻が弱かったのだろう。

ただその付着した鼻クソが、仮面ノリダーのメイクといいますか、北島三郎先生をデフォルメしたモノマネのメイクみたいだった。


↑美形ではないといっても、時々写真ではやけにカワイク映る時があったりして、そこにまたオレはやられちゃってたんだと思う。

実をいうと、最初はビッタも里親を見つけるつもりだった。前にも書いたけど、その頃の我が家はすでにネコたちが11匹もいて、

「もうこれ以上は無理だろう…」と思っていたのだ。

そこで、その頃原稿を書いていたネコ専門誌にチラッと“どなたかこのコを面倒見てくれる人いないもんですかネェ〜”と様子見的に書いたことがある。

しかし反響はゼロだった。一応その文章にはビッ太の写真も載せたのだが、その写真がまずかったのかもしれない。

鼻の周りに鼻クソが付着している写真だったのだ。

とはいえ、ネコ専門誌である。読んでる人はみんなネコ好きのハズである。それなのに反響ゼロ!

もうその事実を知った時、ビッタが不憫で不憫でねぇ。

オレは一番カワイイ時期ってのに完全にまいっちゃってるから、

「こんなカワイイのに、なんだこの世間の冷たさは!?」って思いましたよ。

その世知辛さに、
「絶対オレがこの子の面倒を見る!!」って決意しました!

「ビッタ!!(まぁ当時はチビ太だったけど) 一緒に生きていこうな!!」

ビッタにそう言いましたよ。本当にそうなったけど。

しかし、その決意がその後、まぁ〜大変な事態を勃発させるとはまったく思いもしなかったなァ〜。

まぁ最初うちはなんの問題も起きなかった。

ただちょっとヤンチャなネコだとは思っていた。

一番仲の良かった平助とよく遊んでいたんだけど、平助によくネコパンチをしていた。平助はとんでもなくオットリした性格なので、たただサンドバックのようにビッタのネコパンチを受け続けていた。

しかし、その光景を見て思った。

すでに平助は老境に差しかかっている頃。それに比べてビッタは人間でいえば十代といったところだろう。

十代の若者が老人に延々とネコパンチ……オヤジ狩りじゃないか!!

それに気付いてから、ビッタのネコパンチを見るたびに止めるようにはなった。

しかし、それもたいした話じゃない。

問題が勃発しだすのはビッタがウチで暮らすようになってから1年後くらいのことである。体躯は完全に“チビ太”ではなくなり、ウチで一番でかいネコになっていた。

特に足がヤケに長く、座ったりすると前足がやけに長いもんだから、ネコっていったら普通は猫背になるもんなのに、前足のおかげでグッと背筋が後ろに沿ってるような姿勢にすらなっていた。

そして、それだけ体がでかかったので男性ホルモンも強かったのだろう。いたるところにマーキングのオシッコをするようになった。

もちろん去勢手術はしていた。しかし、ビッタはそんなもんお構いなしで、家のあらゆるところにオシッコをピュッピュッピュッピュッかけて回った。

そしてそれがまた異様に臭いッ!

その分、オシッコを下ことはすぐに発覚するのだが、清潔好きの女房にとっては、これが我慢できなかった。

どうしようか考えに考え、結局はオシッコをひっかける壁という壁……まぁ床から50cmのい高さくらいのところまでですね……そこに吸水ペットシートをズラズラ〜ッと張るようになった。


↑ベッドの上にもオシッコしちゃうんで、防水の為にベッドの上には常に東急ハンズで買ってきた緑色のブルーシートがかけられていた。そのブルーシートの上で唯一仲のよかったメスネコの三毛子とたたずむビッタ。

前に書いた家郎がボケて床にオシッコしちゃうので床にペットシートを敷いていた時期とも重なり、我が家は床にペットシート、そして壁にもペットシートと、なんだかすごい様相を呈してきた。

文/カーツさとう

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カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。

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