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「マラリア」や「低酸素」に対応しうる犬の遺伝子変異

生物というのは不思議なもので、環境や生きていく上で必要なものに合わせて進化を遂げたり、不必要なものは退化したりと、時を経て変化していくことがある。いや、その機能や能力、特色をもっているからこそ、それぞれの環境で生き残れたという考え方もあるが。

視力をもたない深海生物。細い木の枝でも落ちないよう、足の裏が大きくなって、鱗も吸着しやすく進化したトカゲ。

新しいところでは、オーストラリアのタスマニアデビルもそうだと言えるかもしれない。致死率ほぼ100%という伝染性の悪性顔面腫瘍が蔓延し、絶滅の危機にあったタスマニアデビルだが、腫瘍が発見されてからほんの20年たらずで、ガンへの抵抗力や免疫力などに関連する遺伝子が適応進化していることが明らかとなり、絶滅を免れることができるのではないか?という研究報告があった(*1)。

また、鳥の世界では、フィンランドに棲息するあるフクロウにおいて、地球温暖化により冬季の積雪量も減り、厳しい寒さも緩んだ30年ほどの間に、灰色の羽色のフクロウより、褐色の濃い羽色をしたフクロウのほうが増えたという調査報告もあった(*2)。

では、犬はどうなのだろう? 一つには、北の地域の犬は被毛も分厚く、耳も小さめな傾向にあるのに対して、暑い地域の犬は被毛も短く、耳も体の熱を放出しやすいように大きめな傾向にあるというのも環境に合わせた変化と言えるだろう。

その他に、興味深いものがあった。それは、アフリカの犬に関するもので、アフリカの犬は、現地の人々と同様に、マラリア原虫に抵抗しうる遺伝子(ADGRE1)をもっているらしいというのだ(*3, 4)。

中国の雲南大学の研究チームは、ナイジェリアの犬19頭のゲノム解析を行い(熱帯環境への適応に関連するだろう思われる免疫、紫外線防御、インスリン分泌、血管形成などについて)、ヨーロッパや中国の犬、オオカミなどと比較。

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