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犬のトレーニングにはジェスチャーも取り入れたほうが効果的?

犬のトレーニングにはジェスチャーも取り入れたほうが効果的?

いつだったか、部屋を片付けようと思い、出ていた座布団を何枚も重ね、積み上げたところで、一番上にあった座布団をなんとなく手の平でポンポンと叩いた。

すると、そばにいた愛犬がおもむろに座布団に飛び乗り、総崩れ。

「なんだよ、また最初からやり直しじゃん…」

どうやら愛犬は、「ポンポン」を「ここに乗って(上がって)」と勘違いしたらしい。別段、教えようと思って教えたものではないが、我が家の玄関の上り口は50~60cmの高さがあるため、散歩から帰った時など、上り口の床をポンポンと叩いているうちに、「上がれ」の合図と覚えてくれたようだ。どうにも朝が苦手で、加えて声を出すこと、喋ることにあまり積極的ではない筆者には重宝したものである。

この他、愛犬がジェスチャーの合図のみで覚えてくれたものには、「すわれ」や「ふせ」「立って」「ついて」「ごろん」「おいで」「ゆっくりおいで」「まて」「ゴー」「吠えろ」などがある。皆さんの愛犬もいろいろなジェスチャーに反応するのではないだろうか?

筆者の体験的には、犬は声による指示よりも、ジェスチャーによる指示のほうがより反応すると思っているのだが、これはなにも筆者の愛犬に限った話ではなく、同様のことは実験でも確かめられている。

イタリアのナポリ大学の研究チームが行った実験では、まず13頭の犬に2種類の「持ってこい」を教えるところから始まった。それは、3つある物のうちから、たとえば「ボール」というように言葉の指示だけで物を持ってくることと、もう一方は、言葉は使わずに、その物を指し示された時、つまりジェスチャーの指示だけで物を持ってくること。

そして、13頭の中で、どちらの指示であっても確実に物を持って来ることを覚えた9頭の犬を対象に、4種の「持ってこい」テストをした(それぞれ8回ずつ)。A=言葉の指示のみ、B=ジェスチャーの指示のみ、C=言葉とジェスチャーを同時に使った指示、D=言葉とジェスチャーを使うが、それぞれ示すものが違う指示(例:言葉では“ボール”と言いながら、指で指し示すのは“バッグ”)、というようにそれぞれ指示の出し方に違いがある。

結果はどうなったかというと、A(言葉のみ)とB(ジェスチャーのみ)ではどちらであっても犬はよく反応し、C(言葉+ジェスチャー)になるとより反応が速くなったそうだ。では、指示がばらばらであるD(言葉+ジェスチャーだが示す物が違う)ではどうかというと、9頭中7頭がジェスチャーの指示に反応し、残りの2頭はランダムな反応を見せたという。つまり、この実験では言葉の指示のほうにより強い反応を見せた犬はいないということになる(*1, 2)。ちなみに、人間の幼児も似たような行動をとるらしい。

となると、犬をトレーニングする時には、ジェスチャーも併せて用いたほうが、犬にとってはより覚えやすいということなのだろう。

これを考えるに、犬は私たち飼い主の癖や行動を、思った以上に見ており、彼らなりに理解しているのかもしれない。そう言えば、仕事のきりがいいところで、ふっとため息をつき、両腕を大きく広げて伸びをすると、寝ていた愛犬が起き出してきて、一緒になってあくびをしながら前脚、後ろ脚の“伸び”を始めたっけ。あれは、「そろそろ散歩だね」とわかっていたわけだ。

参考資料:(*1)Should I fetch one or the other? A study on dogs on the object choice the bimodal contrasting paradigm / Scandurra, A., Alterisio, A., Aria, M. et al. Anim Cogn (2018) 21: 119. https://doi.org/10.1007/s10071-017-1145-z
(*2)Do Dogs Respond More Accurately to Words or Gestures? / Stanley Coren PhD., DSc, FRSC / Psychology Today

文/犬塚 凛

配信サイト:「ペットゥモロー」(小学館)
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