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命のターミナル駅で働くということ 横須賀市動物愛護センター見学記

命のターミナル駅で働くということ
横須賀市動物愛護センター見学記

動物愛護センターという名前は知っていても、実際に足を運んだことがある人というとどのくらいいらっしゃるだろうか。

ペット好きからすると意外かもしれないが、動物に興味がない人の中には、保健所や動物愛護センターというのは飼えなくなったペットを引き取って世話をしてくれる場所であると思っている人や、収容された動物の殺処分が行われてきた(行われている)場所とは知らない人もいる。ペット好きでさえ、少々足を向けづらく感じ、実際はどんな場所なのかよくはわかっていないという人も多いのでは?

先日、横須賀市動物愛護センター(神奈川県横須賀市浦郷町5-2931)を訪れる機会を得たので、今回の記事ではそのレポートをお送りしたいと思う。

お話をお聞かせいただいたのは、同センターの高義浩和所長、獣医師でもいらっしゃる。


港沿いにある横須賀市動物愛護センター。2009年5月にオープンしたが、センターを作ろうという話自体はその10年ほど前にはすでにあったそうだ。総工費約1億7000万円のうち、およそ半分は国からの補助(防衛施設のある土地には「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」により補助金や交付金というものが出る)でまかなわれている。

上下水道局浄化センターの敷地内に建てられている横須賀市動物愛護センターの前身は、1955年に同市内の公郷町に開設された犬抑留所にある。1980年には名称を動物管理所に変更し、1996年には防音防臭犬舎が設置された後、2009年に横須賀市動物愛護センターとさらに改称をして現在の地に新築移転された。

「当初は動物愛護という概念もないに等しかったと思います。動物管理所時代にしても収容した犬を保健所にそのまま置いておけないので別な場所が必要だったという意味合いが強く、治療をする設備も何もありませんでしたし、収容した動物はある程度日数をおいたら殺処分という実情でした。それでも飼い主さんに返還されるコや、里親が見つかるコもいるにはいましたが、その他は殺処分されることが多かった時代です。特に、猫は多かったですね」(高義所長)

それが徐々に動物愛護の気運が高まると共に、行政内でも処分するだけではなく、もっと広い意味で動物を管理する場所を作るべきだという意見はあったそうだが、現実的には新しいセンターを建てる場所およびその土地代、施工費用、行政としての優先順位などの問題があり、10年以上の時を経てやっと2009年のオープンにこぎつけたという話だ。

そのセンターの入り口を入ると、すぐ横手には多目的ホールがあり、ふれあい教室やしつけ教室が催されたりする他、イベント時の会場として使用されることもある。動物に関する本やDVDも置かれていて、それを閲覧することも可能だ。

横須賀市動物愛護センターではオープン当初より年に3回、一般開放デーを設けており、犬とのふれあいや散歩体験、普段はあまり見ることのできない施設内を見学できるバックヤードツアーなどを通してセンターの業務内容を知ってもらうのと同時に、市民への啓発活動を行っているが、取材当日はちょうどその開放デーで、ホールでは動物愛護に関連するミニコンサートが開かれていた。


元劇団四季のメンバーを中心に動物愛護の啓発活動を行っているNPO法人『みゅーまる』によるミニコンサートには、小さなお子さんから大人まで、中には愛犬を連れて音楽や朗読を楽しむ人たちの姿があった。

保護・収容した動物はというと、犬保護室、猫保護室、負傷動物等保護室などがあり、取材時に保護されていたのは、写真の黒い小犬と柴犬、子猫3匹。保護室はどこも清潔に保たれており、臭いもほとんど感じない。


取材時に収容されていた犬。迷子ではなく、飼えなくなったからという理由で持ち込まれたそうだ。「通常、飼い主による持ち込みに対しては説得をし、安易に引き取らないようにしていますが、中には言葉では言えないほどひどい飼い方をしている人もおり、そういう場合にはたとえ殺処分になる可能性があったとしても、新たに飼い主を探してあげたほうがいいだろうと判断し、引き取ることもあります」(高義所長)。この犬には、すでに里親の申し出があるとのことだった。

柴犬は尿道が詰まってオシッコが出ない状態で(詰まる場所が少々珍しいらしい)、尿道にカテーテルが挿入され、エリザベスカラーを付けていた。カテーテルの違和感があるのか、時々ピクッと動くものの、吠えることもせず大人しいコで、高義所長はその柴犬を撫でながら、何度も「とてもいいコなんですよ」と繰り返す。

「このまま治ってくれればいいんですが…。治らない場合は、それだけ治療費がかかります。これだけ性格のいいコが捨てられたのは、おそらくその治療費、お金の問題かもしれませんね。ある程度のところまで世話をして、飼ってくれる人を探そうと思っていますが」(高義所長)

原則では収容から4日程度で殺処分というところ、この柴犬のように、可能な限り飼い主や里親、新たな引き取り先を見つける努力をしており、中には2ヶ月面倒を見た後に里親が見つかった犬もいるという。


兄弟で保護された子猫たち。当初は目ヤニがひどかったそうだが、高義所長はいろいろお話をしてくださりながら、甲斐甲斐しく子猫たちに目薬をさしていた。

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