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【いぬのはてな】攻撃的な犬は、あるホルモンのレベルが高い?

穏やかな人もいれば、怒りっぽい人もいるように、犬でも多少のことには動じず、穏やかな犬もいる一方で、見知らぬ人や他の犬に対してやたらと攻撃的になる犬もいる。

性格の違いと一言で片づけてしまうのは簡単だが、遺伝や育った環境、社会化度、しつけの仕方なども関係するわけで、その他にも原因とは言わずとも、関連するものがあるんじゃなかろうか?と考えていたところ、興味深いものを見つけた。

それは、ホルモン。

見知らぬ物や人、他の犬などに対して攻撃的な様子を見せる犬は、バソプレシンというホルモンの分泌レベルが高いというのだ(*1、2、3)。

バソプレシンというのは、幸せホルモンとも言われるオキシトシンと同様に、下垂体後葉に蓄えられているホルモンで、バソプレシン、オキシトシン、共に社会的行動や認知、ストレス反応などに広く影響するのだそう。

オキシトシンは交感神経副腎中枢を抑制し、不安を減少させて、親和的な行動を促進する作用があるのに対して、バソプレシンは交感神経副腎を活性化させ、不安や鬱に作用し、攻撃性を促進する場合もあるとか。ただ、性別や種、脳の作用部位などによって差もあるらしいが。

 

アメリカのアリゾナ大学やデューク大学などからなる研究チームは、犬種や年齢、性別の違う様々な犬で(1~9歳、体重4.5kg~70kg、不妊去勢手術済み)、かつ日常的に見知らぬ人や他の犬などに対し、攻撃的な態度を見せる犬(唸る、相手に突進するなど)、および比較対象として、それらの犬と犬種や性別などは同じであるものの、攻撃性はもたない犬を集め、その飼い主たちに聞き取り調査をすると共に、実験も行った。

実験では、対象となる犬たちに、ジャック・ラッセル・テリア、シェットランド・シープドッグ、オールド・イングリッシュ・シープドッグ、それぞれのサイズに相当する生きているように見える犬のモデル、黄色い箱、紙くずの詰まったゴミ箱、青いヨガボール、ビデオ映像などを見せ、同時に犬の吠え声や効果音、音楽などの音響刺激も用いて、犬の行動を観察し、実験前後のオキシトシンとバソプレシンの値を記録。

また、実験はサービスドッグの候補犬たち(ラブラドール・レトリーバーの若犬)に対しても行われ、上記のような犬モデルやビデオ刺激などの他、ハンドラーと歩いている途中で、杖を持った見知らぬ人が突然犬に対して怒鳴る、杖で地面を叩くというようなものも含まれていた。

それぞれの犬についてオキシトシンとバソプレシンを調べてみると、攻撃的な態度を示す犬ではバソプレシンのレベルが高いのに対し、サービスドッグ候補犬たちは総体的にオキシトシンの分泌レベルが高ったという。

特に性格も重視して繁殖されているサービスドッグであるから、その結果には納得もいくが、この実験では種類も雑多な一般犬に対し、特定のトレーニングを受けた一犬種との比較になっているため、今後はもっと対象範囲を広げる必要があるとしながらも、オキシトシンとバソプレシンという2つのホルモンが、犬の社会的行動に重要な役割をもっていることは確かなのかもしれない。

なぜバソプレシンの分泌が高い犬がいるのか?と素朴な疑問がわくが、「ある種の経験がホルモン機能を変化させるという研究はいくつもある。攻撃性の問題を抱える犬では、以前に他の犬から攻撃を受けたことがあるなど、何らかのトラウマ的な経験の後から問題が深刻なったと報告されることが多い」、と研究者は述べており、また、「人と友好的に交流することでオキシトシンが放出され、時間の経過と共にバソプレシンのレベルも低下する」、とも言っている。

ということは、攻撃的な犬にしないためには、トラウマになるような経験を極力させないことと、人との楽しくて友好的な経験を積み重ねるということがやはり有効なのだろう。

参考資料:
(*1)Endogenous Oxytocin, Vasopressin, and Aggression in Domestic Dogs / Evan L. MacLean et al. / Frontiers in Psychology, 27 September 2017, https://doi.org/10.3389/fpsyg.2017.01613
(*2)The hormone that could be making your dog aggressive discovered / Science Daily, September 27, 2017

(*3)New study might have the answer to why your dog keeps lashing out / AJC.com

文/犬塚 凛

配信サイト:「ペットゥモロー」(小学館)
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