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アメリカで拡がる「炎天下の車内に犬を残さない」キャンペーン

アメリカで拡がる「炎天下の車内に犬を残さない」キャンペーン

アメリカではNational Hot Dog Dayという日がある。文字通りホットドッグの日だ。アメリカ国内でホットドッグに関する多くのイベントが行われる日である。しかし、この日を利用して「犬を暑い車内に残さないキャンペーン No Hot Dogs Campaign」という活動を行っているサイトがある。それが Three Million Dogs だ。

Three Million Dogsは「犬にとってより良い世界にする」というコンセプトのもと、犬に関する様々なニュースを配信しているサイトだ。

アメリカでは毎夏、数千ものペットが暑い車内に放置され命を落としている。日本でもニュース等で子どもを車に放置してしまうという痛ましい事故を聞くことがある。人間の場合はニュースなどで取り上げられるため多くの人の耳に入りやすい。それだけでも注意喚起になることもある。しかしペットを炎天下の車内に残したまま亡くしてしまう、という事故は想像以上に多く起こっているのが現状であり、それを理解している人も多くはないのも事実だ。

National Oceanic and Atmospheric Administration(国立海洋大気局)の研究によると、外気温が25度の夏日では、駐車中の車内では1分で50度近くまで達し、30度を超える真夏日では10分程で72度以上になるとのこと。このような状況で犬を車内に残してしまうと、わずか15分で内臓器官や脳にダメージを受け、熱中症で死に至ってしまう。 と警鐘を鳴らしている。

Three Million Dogs は #NoHotDogsというハッシュタグを作成し、暑い車内に犬を残すことを撲滅するキャンペーンを精力的に行っている。さらにこのサイトでは炎天下の中、車にペットを放置する危険性を広く知らしめるためにバンパーステッカーや飼い主を教育するビデオなどを作成し、啓蒙活動を続けているのだ。


Bumper stickers from the #NoHotDogs campaign.

現在、アメリカの多くの州では暑い車内に動物を放置することが違法であるかを決定づける法律がない。ミシガン州にあるAnimal Legal And Historical Center(動物法学歴史センター)によると、動物を車両に放置することを明確に禁止している州はアメリカ国内では16州のみだそうだ。

しかし、より多くの州が積極的にこの法律を導入し始めているのも事実だ。そのような行為を行った人間に対し、罰則を与えるなどの処罰も課せられるような動きになってきているのは喜ばしいことである。ここで少し紹介したい。

ニューヨークにある町、North Hempsteadの行政官であるジュディ・ボスワース(Judy Bosworth)氏は、十分な水と換気と空調を用意せずに動物を放置した場合、その者を処罰できるよう町の条例改正案を提案しているという。ボスワース氏はこの問題に対し、ポスター、チラシ、テレビ等のメディアを通じて啓蒙することで、さらに問題意識を高めていきたいと考えている。

2016年7月1日には、テネシー州でも暑い車内から犬を護る法律が可決された。(1)Good Samaritan Law(良きサマリア人法)の適用を拡大し、車内に人が残されている場合と同様に、車内に残された動物を救助することができるようになった。

(1)Good Samaritan Law(良きサマリア人法)…「災難に遭ったり急病になったりと窮地の状況にある人を救うために無償で善意の行動をとった場合、良識的かつ誠実にその人ができることをしたのであれば、たとえそれが失敗したとしてもその結果につき責任を問われない」という趣旨の法。

アリゾナ州には、付添人なく故意に動物を車内に閉じ込め、致傷や死亡させてしまった場合に刑事犯罪となるARS 13-2910という法律がある。

ノースカロライナ州では、House Bill 612という法律を導入した。これは猛暑、あるいは極寒など「極端な気温の車内」でペットに食べ物や水などを与えない状況下に長時間放置するとClass2レベルの軽犯罪法違反になるというものだ。また、このことが原因で動物を死亡させた場合はレベルが引き上げられ、Class1の軽犯罪となる。


出典:http://www.humanesociety.org/animals/resources/tips/help-dog-in-hot-car.html

ボスワース氏は、「これらの情報を広めることは非常に重要だと感じている」と話す。同氏によると、車内温度が高温になってしまった場合、窓を開けたり日陰に駐車する程度では不十分であるということを多くの人に知らしめ、そして教育しなければならないと訴えている。

日本でもペットに対する意識は変わってきているとは言え、十分とはいえない。法整備も含め、ペットを飼う我々一人ひとりが正しい知識を得て、愛するペットが快適に生活できるよう責任もって努力しなければならない。

さあ、これからが夏本番! レジャーなどペットとの外出も多くなる季節がやってくる。ペットだけを車内に残して出かけないのはもちろん、家の中でも熱中症対策に十分気を配り、愛するペットと楽しい夏を過ごしていただきたい。

参考:
Three Million Dogs / More States Are Introducing Laws To Help Turn #NoHotDogs Into A Legal Reality
The Humane Society of the United States / What to Do If You See a Pet in a Parked Car
The Oregonian / Dog website launches national ‘anti-hot dog’ campaign
Arizona State Legislature, North Carolina General Assembly, etc.

文/織田浩次

配信サイト:「ペットゥモロー」(小学館)
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