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【青山尚暉のワンderful LIFE】里親になるということ(6)

第九章『里親になるということ(6)』

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【青山尚暉のワンderful LIFE】

生まれてから何カ月か、何年か、他人が育てた犬が、果たして自分になついてくれるだろうか?あるいは、さまざまな理由で人間不信になっている犬が、再び人間と仲良くやっていけるのだろうか?そんな心配から、里親になることをためらってしまう人も少なくないはずです。

でも、犬は人間の子供以上に (!?) 従順な生き物です。ちゃんと愛情を注ぎ、しっかり面倒をみてやれば、飼い主を主人として認識してくれるでしょう。過去にどんな不幸な飼い方をされ、人間という生き物に不信感を持っていたとしても、「この人なら信用できる、この人は自分を愛してくれている」と理解させることはそう難しくないと思います。マリアだってそうだったように、何頭ものわが家で里親を探した犬たちも、それこそ数週間もすれば表情が変わっていきます。こちらを信用してくれるようになります。

勘違いしてほしくないのは、食事を与えてさえいれば飼い主として認められる・・・ではないということです。たしかにマリアだって、食事のときの喜びようはMAXに達します。生きていて良かった、この家の子でよかったと、しばしの幸福感に浸っているはずです。いつもおいしい食事をありがとうと、心から感謝してくれるでしょう。

けれども、人間の何倍ものスピードで年をとり、多くは人間の1/5ほどの歳月しか生きられない犬にとって時間はとても貴重です。その短い犬生の中でいかに多くの幸せを与えてあげられるか・・・そう考えると、毎日の生活の中で愛情を注ぎ続ける必要があるのです。食事を与えているから、あとは何もしなくていい、では犬は幸せになれません。できる限りの時間、犬と接し、ふれあい、言葉をかけ、愛情を注いでほしいのです。

重要なのは「信頼関係」です。日々の生活の中でそれが構築されていれば、例えば飼い主が帰宅困難者になり、帰りが遅くなったとしても、真っ暗な部屋の中で「きっと帰ってきてくれる、それまでトイレは、ご飯は我慢しよう」と自分に言い聞かせて、ちょっと心配しながらも飼い主の帰宅を、首を長くして待っていてくれるでしょう。マリアの場合、3月11日の震災のとき、外出先でゲリラ豪雨に遭遇し、帰宅が遅れに遅れたときも、トイレを我慢し、いい子でいちずに家族の帰りを待っていました。ちなみに、マリアは夜6時すぎまで誰も帰って来ないと、30分に1センチ、首が伸びます。


夕方、いつもの散歩時間に誰も帰って来ないと、首が長くなり始めます。玄関でこうしてけなげに待っていることもあるんです。もう、数㎝は首が伸びている。

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