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「高齢者にとってペットとは?」公開シンポジウム【イベントレポート】

PETomorrow(ペットゥモロー)】

高齢者とペットとの関係(1)

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高齢者・子供・ペットは三大キーワード
『高齢者にとってペットとは?』公開シンポジウムレポート

電車に乗っていると、とある駅で老夫婦が乗り込んできた。ご主人は大きなバッグを肩にかけている。ふと見ると、バッグの中で何かがもぞもぞと動き、まん丸の目をしたシー・ズーが顔をのぞかせた。こちらをじっと見ている。思わず「お出かけですか?」と声をかけると、「トリミングに連れて行くんです。今日は運転手がいないもんで、電車で。このコには初体験なんですけどね」という奥さんの返事。

とても初めてとは思えないほど、そのシー・ズーはおとなしく、落ち着いている。見知らぬ者同士、犬を通じて生まれる会話をしばし楽しんだ後、その老夫婦とシー・ズーは隣町の駅で電車を降りた。

そんな小さな出会いに少しばかりほんわりとした気持ちを抱きながら向かった場所は、東京大学内にある弥生講堂一条ホールだった。特定非営利活動法人動物愛護社会化推進協会(HAPP)主催の第17回公開シンポジウム『高齢者にとってペットとは?』(共催:J-PETS日本ペットサミット)が開かれたのである。2007年に設立された同協会では、人とペットとが共生できる豊かな社会づくりを目指し、様々な啓発および支援活動を行っている。

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高齢者とペットとの関係はもっとも注目されるテーマの1つ。HAPPが高齢者を対象にしたアンケートでは、約8割の人が「ペットがいると毎日楽しい」、約9割が「よく歩くようになった」と答えている/©Pmoon

開会にあたり、HAPP副理事長である林良博氏(国立科学博物館長)の挨拶の中に、「社会的弱者というのは、大きく分けると高齢者・子供・ペットでしょう。何らかの経済的問題が起きた時、社会的弱者は大きな被害を受けます。単に生命を維持するというのではなく、そのような人たち、およびペットがQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を保障された形でどのように生き、暮らすかということを考えたいと思います」という言葉があった。

「犬と暮らす高齢者は10歳ほど若い傾向にある」(University of St Andrews, 2014)、「犬と触れ合う、または教室に犬がいることで子供たちの集中力や落ち着き度が増す」(CHANGE Vol.8 2011)というような話を耳にするたびに改めて動物がもつ不思議な能力に感心もするが、ペットと暮らす多くの人が意識せずとも日々そうしたことを体感しているはずだ。可愛いとか癒しになるなど、そんな単純な言葉では言い表せないほど、人とペットはもっと深いところでつながり合っているということ。つまりは、ペットは人間社会の一員であるという言い方もできるだろう。

日本の高齢化の現状

そういう中、もっとも注目されるテーマの1つが「高齢者とペット」。パネリストの1人である山際大志郎衆議院議員(前経済産業副大臣、獣医師)からは、日本の高齢化における現状や取り組み、課題などについての講演があった。今後、人口そのものは減少が見込まれるが、2050年には65歳以上の人が約4割となり(将来的には75歳以上の人が多数派となる)、国民医療費は現在の約1.5倍となる60兆円、介護保険給付費は約2倍の21兆円に達する見込みで、これまでは高齢者1人につき4人で支えればよかったものが、現在では2.4人、10年後には2人未満になるという。まさに世界一の高齢化スピードだ。

高齢者と言っても実際には70歳くらいから徐々に体が弱っていくものの、女性では約9割、男性では約8割の人が基本的な生活を送るには支障がなく、何らかの形で人の役に立ちたいといった人としての根源的ニーズももっていることから、行政では健康寿命(女性74.21歳、男性71.19歳)を延ばし、生涯現役社会を目指した取り組みを行っている。わかりやすいものでは特定健康診断、民間であれば健康と絡めた観光ツアーなど。

ここでペットの“出番”がありそうだと考えることもできるわけだが、そうそう単純ではない、考慮しなければならない側面もあるというのが次の森久美子教授(関西学院大学社会学部 社会心理学者)の話になる。

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