TOP>連載 > 犬との幸せな時間のために生きている【柴門ふみの50過ぎて犬を飼う】

  • 連載

犬との幸せな時間のために生きている【柴門ふみの50過ぎて犬を飼う】

母と子の愛情ホルモンがどれだけすごいかというと、娘が幼稚園の頃、

「ママより、ずっとキレイで優しいおかあさんがいっぱいいるのに、なんで自分のおかあさんが一番好きなんだろう?」

と私に言ったことがある。

それが、愛情ホルモンのなせるワザ、なのだ。

犬だって、

「ウチの飼い主よりずっと美人でお金持ちもいるのに、なんで飼い主様が一番大好きなんだろう」

と思っているに違いない。

子供が小学校に上がって手がかからなくなったとたん、犬を飼い始める女性が私の周りには大勢いた。

「子供が離れて寂しくて仕方なかったのが、犬で救われたわ」

みな、そう口をそろえた。

「反抗期の我が子なんかより、ずっと可愛いから」

出産・育児を経験して、わが子と見つめあい抱きしめ合う幸せを一度味わった母親もまた、その快楽をなかなか忘れられない。

「数十年後の孫の誕生まで待つしかないのかしら」

とあきらめかけた時に犬を飼うと、欲望が止まらなくなるのだろう。

リンコは一日中かまってくれとうるさいし、何度言ってもスリッパをくわえてかじる。散歩の途中で動かなくなり、無理に引っ張るとひっくり返って駄々をこねる。

腹の立つことも多々あるが、夜私がソファでDVDを見ながらくつろいでいると、体を摺り寄せてきて私の手をぺろぺろ舐め始める。そしてそのまま顎を私の膝に乗せ、映画が終わるまでおとなしく、じっと傍らに寄り添ってくれるのだ。

一方私は犬の背中に手を突っ込み、そのぬくもりと毛の感触をうっとりと味わう。

還暦を過ぎた私は、この幸福な時間のために生きていると言っても、過言ではない。

文/柴門ふみ

漫画家、エッセイスト。
1957年徳島市生まれ。
代表作「東京ラブストーリー」「あすなろ白書」「家族の食卓」など。
現在夫、愛犬リンコ(3歳)と共に東京武蔵野市に住む。

配信サイト:「ペットゥモロー」(小学館)
ペットとの生活をより楽しく、充実させるためのノウハウや情報をお届けするペット総合情報メディアです。
HP
http://petomorrow.jp/

\ この記事をみんなにシェアしよう! /
この記事をみんなにシェアしよう!
関連記事
関連記事
  • 連載

飼い主との死別を経てセラピードッグとなった柴犬【保護犬と暮らす】 (11.22)

  • 連載

【スマホでわんこ撮影術】綺麗な背景と一緒にわんこを撮るテクニック (11.22)

  • 連載

「ツンデレ猫」と仲良くなるためのテクニック (11.21)

  • 連載

ボルボ『V90 Cross Country』でレジーナリゾート旧軽井沢に訪れる・後編【わん... (11.21)

  • 連載

マリアお薦めのランチスポット軽井沢編『Hamy’s』 (11.21)

  • 連載

はじめまして、まう助です!【まう助日記】 (11.19)

  • 連載

【いぬのはてな】犬がおもらしする理由って…? (11.17)

  • 連載

【今月のドッグフレンドリー・カー】ボルボXC60 (11.17)

もっと見る

注目のグッズ

避難時のペット運搬に!『避難ジャケット ベーシック(付属品9点セット)』

災害時にペットを守る!非常用グッズが付属した『ライフバッグ カジュアル』

水難事故対策のわんこ用ライフジャケット「ツナガード for DOG」

ペットの粗相で困っている人は必見!水を噴射して汚れを吸い取る「switle」

ベッドとキャリーバッグがひとつになった多機能キャットベッド

ウイスキー評論家・山岡秀雄氏監修!キュートな猫ラベルの数量限定シングルモルト登場

避難時のペット運搬に!『避難ジャケット ベーシック(付属品9点セット)』

防炎素材を使用した避難用キャリー『ライフバッグ ポケッタブル』

人気記事
人気記事
\ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! /
PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック!


ページトップへ戻る