TOP>連載 > わんこの入手方法〈譲り受ける場合の注意点〉【Dr.林のわんこの処方箋】

  • 連載

わんこの入手方法〈譲り受ける場合の注意点〉【Dr.林のわんこの処方箋】

73458dd628eaa8d60e6841f9a9fa7887_s

ワンちゃんの入手方法として、譲り受ける、というのがあります。知人から、愛護団体から、動物病院から、と譲り先も様々です。ただし、この場合はほとんどが成犬になります。最近は子犬を譲り受けるということは少ないかもしれません。

子犬を譲り受ける場合、新しい環境に慣れさせるのは、比較的簡単ですが管理は大変かもしれません。食事も、ちゃんと1日に3~4回与える必要があります。トイレのしつけや、まて、おすわり、ふせなど人間と暮らしていく上で、最低限必要なコマンド(命令)も知らないコがほとんどでしょう。

それを一つ一つ覚えさせていくのも、ワンちゃんを飼う上での楽しみの一つではありますが、トイレなどは大抵1-2ヶ月根気良くやらないと覚えてくれません。さっき教えたのにまだ覚えない…というのは当たり前なんです。

免疫力が安定するまでは外に出さない

7e698d1968478b06b8d714d5511857f9_s

また、子犬の場合、伝染病も怖いもの。成犬なら、すでにワクチン接種済で、免疫力もしっかりしている場合が多いのですが、子犬の場合ワクチン未接種だったり、お母さんの母乳を飲んでいないで、お母さんから病気に対する抗体(抵抗力)をもらっていない可能性もあります。そんな場合は、ワクチン未接種のコと近づけない、ワクチンを打ち終わって免疫力が安定するまでは外に出さないなどの措置を講じれば、なんとかなるでしょう。

そんなこんなで1歳くらいまでくれば、おおよそ安心です。免疫力も安定し、病気に対する抵抗力もつき、腸管の消化能力も安定してくるので、ちゃんとした予防(伝染病、フィラリアなど)をしていれば、食事も1日2回に決め、あまり手がかからなくなるでしょう。子犬から飼う場合は、それなりに大変なことも多いのですが、特に最初の1年めで手をかければ後が楽になるし、絆もより深まります。

成犬の場合、変な癖がついていたら(全然しつけられていないこともある)しつけをやり直ししなければなりません。ちゃんと元の飼主に詳しい状況を知らせてもらわないといけないかもしれません。前の飼主が英語で「sit」って言っていたのに「おすわり」って言ったって、ワンちゃんはお座りなんてできません。それだけでなくても新しい事も覚えにくいのです。

6f0a9013f48da94a40266f33011bacaa_s

しつけのし直しの長期化は避けられないでしょう。また、第三者が間に入ってしまった場合は元の飼い主さんから話を聞けないのでさらに扱いは難しくなるかもしれません。例えば、元の飼い主しか知らないようなワンちゃんの特徴、雷が鳴ると下痢するとか、です。そんなことを新しい飼い主は知る由もなく、いきなり雷雨の時に下痢されたら、訳も分からずびっくりしてしまいますね。

このような無駄な心配を極力避けるためには、元の飼い主や、仲介してくれる人に、そのワンちゃんについて、根掘り葉掘り聞きまくっておくべきです。もちろん病気に関しても同じことで、一見健康に見えるけど、実は睾丸が一つしかないとか、心臓にフィラリアがいるとか、昔骨折して手術した時に太ももにプレートが入ってるなど必要な情報は全て聞いておかなければなりません。

逆に言うとヒストリーがわかってさえいれば飼いやすいとも言えるのです。やらなければいけないことやそのワンちゃんにやってはいけないことなどがわかっている犬なので、ワンちゃんを選ぶ段階から自分の状況に合わせたワンちゃんを入手することが可能になります。

知り合いから譲り受ける場合の落とし穴

fff6ab8f68d1a07491a63d69f6724ffa_s

また、譲りうける、と一言でいっても、もらえる場所は数多くあります。当然、知り合いから、というのも一つの手ですが、時々落とし穴があることも確かです。ワンちゃんのことをあまり知らないで、なんとなくウチの犬を交配させてみて子供を産ませて、あとは面倒見きれないから他人に譲る、という人がたまに見られるからです。

この場合は正しい飼育方法が受け継がれないことがほとんどなので、動物関係の仕事をしている専門家以外の、個人から譲り受ける場合は、自分で勉強することが重要です。最近の主流は動物愛護団体や保健所で譲ってもらうことです。捨て犬を保護して尊い命を奪われる前に、里親を募集してなんとか助かる命は助けてあげたいと努力されている自治体はかなり増えています。

動物愛護団体では、毎月のように「譲渡会」という、里親探しの集会を開き、インターネット上にも里子の写真を掲載するなどして、広く全国から里親を募集しているところも多い。このような情報はインターネット上にも数多く、全国的に広がっているので、利用されると良いでしょう。

あとは、動物病院での里親探しを利用するのも有効な手段です。飼育に関する疑問などにはすぐに答えてくれるし、ちゃんとワクチン、フィラリア、ノミ・ダニ、消化管寄生虫などの健康診断も行っているはずです。

教訓:

一、子犬をもらうか成犬をもらうかで、対応や心構えが変わるので、注意すべし!!
二、もらう場所は数多く存在するが、正確な飼育の知識を提供してくれる所を選ぶべし!!自分で勉強するのは当たり前!!

IMG_4251-1

文/林 文明(はやしふみあき)

1988年北里大学獣医学修士課程修了。1998年コロラド州立大附属獣医学教育病院に留学し、欧米の先進動物医療を学ぶ。現在は、山梨・東京・ベトナムで5つの動物病院を経営。獣医師、日本動物医療コンシェルジュ協会代表理事。
日本動物医療コンシェルジュ協会
http://www.jamca.gr.jp/
ノア動物病院
http://www.noah-vet.co.jp/

\ この記事をみんなにシェアしよう! /
この記事をみんなにシェアしよう!
関連記事
関連記事
  • 連載

【今月のドッグフレンドリー・カー】ホンダ・オデッセイ アブソルートHV (1.20)

  • 連載

ペットの介護生活の裏に潜むストレスや鬱、生活の質の低下 (1.19)

  • 連載

【わんこと行くクルマ旅 特別編】寒い時期にぴったり!プライベートドッグラン付きの宿 (1.19)

  • 連載

飼い主との死別を経てセラピードッグとなった柴犬【保護犬と暮らす】 (1.18)

  • 連載

【わんこと行くクルマ旅 特別編】レジーナリゾート蓼科がリニューアルオープン! (1.18)

  • 連載

おもちゃ。【まう助日記】 (1.17)

  • 連載

光を失った犬が教えてくれたこと【保護犬と暮らす】 (1.17)

  • 連載

秘密基地。【まう助日記】 (1.15)

もっと見る

注目のグッズ

浮世絵師「歌川国芳」の猫をあしらったかわいい升酒グラス

寒い季節にピッタリ♪ わんこ用『ドラえもん ちゃんちゃんこ』

押忍!ドラえもんの「わんこ用柔道着」が登場(笑)

人気ブランド「PORTER」とコラボしたここでしか買えない限定お散歩トート

にゃにゃっ?予測不能な動き「カオス理論」を応用したハイテク猫じゃらし

空気層96%のケアマット!驚くほど快適だからわんこもぐっすり

背中に乗るドラえもんがかわいい!写真映えするキュートなミニベスト

使い心地に大満足!ペット用木製ベッドホーム

人気記事
人気記事
\ PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック! /
PETomorrow をフォローするには下のボタンをクリック!


ページトップへ戻る